#保守SNS SAKURAの事実認定AIの論文受理と正式版開発資金募集

Mastodon/server
概要

報道: 保守SNS SAKURAのβテスト終了と正式版開発開始 | GNU social JP」で報道してから、4か月ほど音沙汰のなかったなかった保守SNS SAKURAの続報があったので紹介します。

続報の内容は以下3点でした。

  1. 運営元のSAKURA株式会社の事業譲渡元で設立者の株式会社Daisyが開発する事実認定AIの論文が人工知能トップの国際学会 (ICLR’23) で受理
  2. SAKURA株式会社と株式会社とのAIの事業提携
  3. 保守SNS SAKURA正式版開発強化の資金募集

2023-03-30の以下のSAKURA株式会社代表の石田綾子のTwitterの投稿で告知されていました。

私は以下の投稿で存在を認知しました。

論文

論文の受理は2023-03-20の「日本初。東大発ベンチャーによる国産チャットAI、米国の国際学会で認可を取得|株式会社Daisyのプレスリリース」で元々告知されていたようです。

SAKURAの目玉機能の一つであった事実認定AIのロジック部分を担う重要な論文のようです。「Truthful Self-Play | OpenReview」で査読されていたようで、2023-01-21に受理され、2023-02-02に公開されていたようです。

なお、同じ内容の論文が「Truthful Self-Play | OpenReview」で提出されており、こちらは2021-01-08に否認されています。指摘内容に対応して再提出したそうです。

株式会社Daisyの創業者兼代表の大澤昇平による論文で、インターネットやSNSのような管理者不在の分散環境で、教師の手を借りずに事実認定を行うバイアスのないAI学習を目指した内容のようです。大澤昇平は日本で一番有名なAIの研究室の東京大学松尾研究室の博士号出身でした。

企業の代表取締役かつAI研究者が、ICLRで単著で受理されるケースは日本初の快挙とのことです。Daisyでは、事実認定AIやGPT-4を搭載した「Daisy AIプラットフォーム」の研究開発を進めており、この論文はこのプラットフォームのAIの性能向上に貢献するものとのことです。

なお、論文の内容は私の専門分野外のため理解できませんでした。

提携

論文受理を受けたからなのかは不明ですが、同じタイミングでSAKURAではDaisyとAIに関する業務提携の契約締結を発表しました。

2022年11月頃のChat-GPTの登場以来、対話AIが話題となっているものの、学習の根拠情報源が不透明など、課題がありました。Daisyから半独占的にライセンスを受けて、保守SNS SAKURAに事実認定AIを搭載することが業務提携の内容のようです。

そして、搭載した事実認定AIの学習への参加権利 (参政権) を限定120名に販売するとのことです。販売内容の明細は以下となります。

販売明細
  • 定員: 120名
  • 販売期間: 2023-03-30/04-07
  • 金額: 参政権 JP-2022-S税込28.6万円 (クレジットカード)、税込25.74万円 (銀行振込)
  • 確約事項: 協議システム「保守SNS政策運営室」への参加、正式版開発に関する投票権、返金保証
  • 検討事項: 正式版へのDaisy社のチャットAI「Daisy」の搭載、正式版への参政メンバー・一般メンバーへの優先公開、参政メンバーの事実認定AIの学習への投票参加

要するに保守SNS SAKURAへの参加費用のようなもののようです。

金額が28万円と高価になっています。これは、当初2020年12月に9000円で販売していた参政権の価格が、高騰して2021年12月に28.6万円になったことを受け、この基準での価格にしたそうです。

肝心の販売先は「保守SNS®参政権取り扱い処」となっています。が、ログインしてみたところ、現在販売されているものが「参政権JP-2020」となっており、今回の参政権 JP-2022-Sはまだ販売されていないようです。

クレジットカードの販売先は以下のようです。

少々わかりにくいのですが、銀行振込先はTwitterの投稿の4枚目の添付画像にあり、以下でした。

  • 銀行名: GMOあおぞらネット銀行
  • 支店名: 法人第二営業部
  • 口座番号: 普通1250868
  • 受取人: サクラ カ)
  • 税込257400円

銀行振り込みの場合、返信欄に振込完了通知の画像添付すればいいそうです。

なお、以下の投稿にある通り、告知直後にDaisy代表の大澤がクレジットカードで購入したようです。

結論

音沙汰のなかった保守SNS SAKURAの続報でした。目玉機能の事実認定AIのロジック部分の論文の受理ということで、信頼性にお墨付きが与えられた重要な発表だったように感じます。

また、長らく新規募集がなかったところから、新規の募集がありました。

以下の投稿群が報道を受けた私の所感です。

ChatGPTの登場による空前の対話AIブームの中での今回の事実認定AIの論文受理は、タイムリーでホットな話題でした。

参政権の新規募集ということで、私は保守SNSについてよく知らなかったので、動向把握のために購入するつもりでした。が、いかんせん28万円の金額は高すぎました。

最先端のAIの学習に参加できるというのは、貴重な経験ではありますが、一般人には高すぎる金額設定です。関係者など特別な人向けの金額設定に感じました。

しかたありませんので、引き続き外から動向を観察します。

コメント

Copied title and URL