報道: MetaのInstagramとFacebookでのNFT対応終了・人員整理・Web 3.0の終焉

Meta/news
概要

Instagram/Facebookの運営元のMeta社がそれぞれのSNSでのNFTのサポートを終了すると発表したとの報道があったので紹介します (MetaがInstagramとFacebookでのNFTサポートの終了を発表 – GIGAZINE)。

元々2022年5月にInstagramの一部のクリエイターを対象にしたNFT機能のテスト開始が始まりでした。その後、6月にはFacebookの一部ユーザーでもテスト開始、8月にはInstagramでの対象ユーザーを100か国にまで拡大していました。

なお、NFT機能は作成・収集したものを表示するだけで、作成・購入・販売機能は11月から可能になったそうで、作成・販売機能は一部のクリエイターへの限定提供でした。

しかし、Metaのコマース&フィンテック分野の責任者を務めるStephane Kasrielが、2023-03-14に以下の投稿でInstagramでのNFT対応の縮小を発表しました。

NFT縮小の代わりに、メッセージングやリールのマネタイズなど、ビジネス機会の創出に取り組むようです。他には、Meta Payによるフィンテックツールへの投資を続けるそうです。

この投稿だけだと、終了まではわかりませんが、「Meta gives up on NFTs for Facebook and Instagram – The Verge」にある通り、The VergeがMetaの広報担当に確認したところ、InstagramでのNFTの作成・販売、InstagramとFacebookでのNFTの共有機能のテストを今後数週間での終了を意味するとの返答があったそうです。

2023-04-12 Wed 19:40+09:00追記。「米メタがFacebookとInstagramのNFTサポート廃止へ、4月11日から | あたらしい経済」で、2023-04-10 Monに2023-04-11 Tueから廃止されるとの報道がありました。

解雇

また、NFTの撤退とほぼ同じタイミングで、Metaの人員整理についての告知もありました。

2023-03-14の「Update on Meta’s Year of Efficiency | Meta」で、人員整理の告知がありました。

4月下旬に技術グループ、5月下旬にビジネスグループで、リストラとレイオフを行い、約1万人を削減するそうです。2022年秋の1.1万人の削減に次ぐ大規模のようです。

今回のNFT対応終了はこれを受けたものに感じます。

終焉

また、内容が若干異なるものの、ほぼ同じ時期にWeb 3.0の終焉到来との記事がありました。

2023-03-13に「Web 3.0 died last week | Forexlive」の記事が公開されました。

2023年3月の第2週に、暗号資産向け融資のSilvergate Bankが2022-03-08 (米シルバーゲート、自主的な清算を計画 FTX破綻で打撃 | ロイター) 、スタートアップ向け融資のSilicon Valley Bankが2023-03-10 (シリコンバレーバンクが経営破綻 米銀行破綻で2番目の規模 | NHK)に経営破綻を発表しました。2022年 11月の暗号資産交換業者のFTXの破綻の影響による、顧客の出金が原因とのことです。

この2の銀行が、投資家からWeb 3.0への資金の流入を担当しており、この両方が破綻したことで、Web 3.0への投資が終わり、Web 3.0自体が終焉に向かうという考察でした。

Web 3.0のキーワードは分散化です。銀行やビッグテックから力を奪い、ブロックチェーンに乗せてトークン化することで、民主的なインターネットを実現するというのが元々の理念でした。このアイデアが協力で数千億ドルの投資を集めたものの、これまでの結果は誇大広告に程遠いものです。暗号資産の活用は限定的で、NFTでは詐欺が横行しています。

今回の破綻が、暗号資産、Defi、テクノロジーベンチャーキャピタルの終焉を必ずしも意味するものではないものの、トレンドがどちらを向いているかは明らかです。お金の流れてこない分野には誰も投資しません。

昨今、AIの進歩が顕著で結果を出しています。Web 3.0の残りの資金の多くはAIに向けられており、AIをベースにしたWeb 4.0が今後進むとの見通しでした。

結論

MetaのNFT対応終了、人員整理、We 3.0の終焉の報道でした。

分散SNSとどういう関係があるのかピンとこない人もいると思いますが、これらの報道を見た私の所感は以下です。

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ぐぬ管 (GNU social JP管理人)|gnusocialjp@gnusocial.jp
!sns Metaの大規模リストラやWeb3の失敗。分散SNSユーザーも他人事ではありませんよ。 Suji Yanの財務が危なくなったらpawoo.net|mstdn.jp|mastodon.cloudが、また身売りされる可能性があります。
x.com

報道: ラッセル→Social CoopへのPawooの事業譲渡 | GNU social JP」や「取材: Suji Yanへのmstdn.jpとmastodon.cloudの譲渡 | GNU social JP」で紹介した通り、Mastodonの上位アーバーのpawoo.net|mstdn.jp|mastodon.cloudは現在Suji Yanのボランティアで運営されています。

Suji YanはWeb 3.0分野のMask社のCEOでもあります。Web 3.0の終焉は、Suji Yanの経営悪化への懸念があり、最悪の場合これらの3サーバーが再び身売りされる可能性があります。私には次の引受手の見当が尽きません。次はないと思ったほうが良く思います。

そういう意味で、分散SNSユーザーにとっても無関係ではないのです。これらの3サーバーにしかアカウントを保有していないならば、他のサブアカウント、できることならこれらのメガサーバーから、中小サーバーへのメインアカウントの移行も検討したほうがよいです。

銀行の破綻や、Meta社、Web 3.0の動向は今後の分散SNSにも影響があるように感じます。あまり監視できていなかったので、動向に注意します。

コメント

  1. This Article was mentioned on web.gnusocial.jp

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