SwiftUI+ChatGPTによる軽量高速なMastodon iOSアプリIce Cubes

Mastodon/client
概要

Mastodon iOSクライアントのIce CubesがApp Storeで公開されて話題だったので紹介します。

2023-01-19の以下の投稿でApp Storeでの公開が告知されていました。

App Store「Ice Cubes: for Mastodon on the App Store」で公開されており、ソースコードは「GitHub – Dimillian/IceCubesApp: A SwiftUI Mastodon client」で公開されています。

第一コミットは2022-11-20で著者はThomas Ricouardです。元Google社員のようです。Ice Cubesは無料で、0.99 EURからアプリ内購入の形で寄付できます。

Swift/SwiftUIで開発されており、iOS/iPadOS/macOSのApple製品上で動作するようです (SwiftUIを利用しiOS/iPadOS、macOSのクロスプラットフォームに対応したオープンソースのMastodonクライアント「Ice Cubes」がリリース。)。

2023-01-24のv1.0.10で日本語に対応したそうです (iOS/iPadOS、macOSのクロスプラットフォームに対応したオープンソースのMastodonクライアント「Ice Cubes」が日本語にローカライズ。)。

特徴

SwiftUIで実装されており、高速で軽量なのが特徴なようです。GitHubのREADMEによると、SwiftUIの学習にも有益なプロジェクトになっているそうです。

また、ChatGPTと連携して、投稿作成時にAIの力で、誤字を修正したり、文字数を短縮可能になるようです。

以下のようなアプリに対する反響がありました。

avatar
replying to 藤井太洋, Taiyo Fujii|taiyo@ostatus.taiyolab.com

Ivoryとほぼ同時に発表されたIce Cubesは、OSSらしい多機能クライアントです。投稿の編集、サーバー翻訳、絵文字対応、トレンドタイムライン、フォローしているハッシュタグの一覧とタイムライン、リスト、プロフィール画面でのよく使うハッシュタグ表示など、マストドンAPIをとことんまで活用してやろうという開発者の気概を感じます。
作文AI、ChatGPTを用いた文章の「盛り」や校正機能まで搭載しています。

apps.apple.com/jp/app/ice-cube

多機能クライアントとしては、Toots! もオススメです。マルチアカウントの管理と、Git Graphのような会話スレッドのツリー表示は一見の価値があります。

apps.apple.com/jp/app/toot/id1

OSSらしく、Mastodon APIをふんだんに駆使したもので、評判は上々のようです。

審査

App Storeでの公開に際し、以下のような審査に関する投稿がありました。

App Storeの審査基準の「4.2.2 最小限の機能」の要件の充足が難しいようです。App Storeに申請時に、iOSのネイティブ機能がほとんど使われておらず、Webの情報をキュレーションしているだけで、Webブラウザーと違いがないということで拒否されていたようです。

ただ、Ice CubesはSwiftUIを使用してネイティブ機能や設計を取り入れたリッチなものなので、審査担当者のアプリの理解不足だという批判がありました。

Markdownの共同著者のJohn GruberはApple関係の技術分野のインフルエンサーのようで、彼が自身のブログで紹介したことで、Apple社の審査担当者が審査を見直して、受理されたようです。

外観

Apple SiliconのMacにも対応しているので手元のパソコンにインストールして軽く動作を確認してみました。

まず、インストール・ログイン後の外観は以下でした。シンプルですっきりしたUIでした。主要な機能には一通り対応しているように見えました。

注目のChatGPT機能は以下のように投稿画面の右上のボタンから選べました。

項目を選ぶと、現在入力中の内容をChatGPTに送信して、応答で置換されます。

[Correct text] だけ英語の応答で、それ以外の [Shorten text] と [Ephasize text] は日本語にも対応していました。

ただし、Mac版だとIMEの変換に問題があるのか、二重にテキストが入力されるなどのバグがあり、常用はしにくく感じました。

結論

Mastodon iOSクライアントのIce Cubesの紹介でした。

第一コミットが2022-11-20ということで、Elkと同じくイーロン・マスクのTwitter買収後に流入してきたユーザーによるクライアントのような印象を持ちました。

元Google社員の開発ソフトというのもあり、すっきりとシンプルで洗練されたUIに感じました。

また、「Tweetbot開発元によるMastodonのiOSアプリIvoryの公開 | GNU social JP」で紹介した通り、2023-01-24には同じくiOSクライアントのIvoryが公開されて、Mastodon iOSクライアントが立て続けに公開されました。

Twitterがサードパーティークライアントを多数受け入れて盛り上がったのと同様に、Mastodonもユーザー数とクライアントアプリの拡大で盛況していくのかもしれません。

コメント

  1. This Article was mentioned on web.gnusocial.jp

Copied title and URL