考察: Twitterユーザーが分散SNSに定着しない理由

SNS/topic

概要

先日「速報: Twitter→Mastodonへのユーザーの20万人以上の大量移入 | GNU social JP」で紹介した通り、ここしばらくTwitterから多数のユーザーが分散SNSに流入してきています。

過去に何度かこのようなTwitterからの移入がありましたが、「一部なユーザーだけが定着、残りの大半はTwitter復帰」を繰り返していました。

Twitterからの新規ユーザーが分散SNSに定着しない理由について、大量移入が起こる少し前の2022-10-10頃に興味深い考察がなされていたので、紹介します。

内容

(22/10/10)マストドン初心者のかべ – ぽむ日記.txt / Textt Blog」のブログ記事と以下の投稿から考察が展開されていました。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:35:11 JSTぽむぽむ

分散SNSにツイッタの効果を求めるひとがわりと多くてそれが「思ったより人少なくておもしろくない」という残念なことになりやすい。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:39:05 JSTぽむぽむ

ツイッタは膨大にユーザがいるから一人一人の輪郭があまり見えないけどもこっちだと逆にそれぞれのキャラがよく見えるしそれが楽しいわけだよ。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:40:28 JSTぽむぽむ

ツイッタだとよほど目立ったキャラでもない限りみんな「その他大勢」にしかならんので。一般的にの話だけど。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:25:55 JSTぽむぽむ

ツイッタに頼らず、かぁ。ツイッタは圧倒的な数の力学だから一度そこに慣れてしまうとヨソが非力に見えてしまうんよね。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:27:08 JSTぽむぽむ

だので一度はツイッタに頼らずと思ってヨソに移ってもなかなかツイッタのようなハッキリとした反応が出なかったりして物足りなくなって戻ってしまいがち。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:28:00 JSTぽむぽむ

ただそれこそが実は「ツイッタの狙い」なのだよな。「ほらほら、やっぱりこっちがいいでしょ?ほかは非力で使えないでしょ?」と。そこまでしっかり分かってる人は案外少ないのさ。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:29:16 JSTぽむぽむ

沢山の人が見てくれるかもしれない、沢山の反応がもらえるかもしれない、それはある意味「ツイッタの麻薬」でさ。なかなかそれから脱するのは容易ではないのよね。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:31:02 JSTぽむぽむ

なのでツイッタ依存をやめようという場合は「少しずつ少しずつ」が大事で。いきなりツイッタ断ちして分散SNSに移動というのは無理。

ぽむ (nippon@fedibird.com)’s status on Thursday, 06-Oct-2022 17:32:31 JSTぽむぽむ

基本的にツイッタから永久凍結でもされない限りツイッタ使うのをやめるのは無理なので「両方うまく使えるようになる」というのがだいじ。

要約

上記記事と投稿内容の要点を整理します。

まず、Twitterからの新規ユーザーのありがちな離脱パターンに、以下のような不満があります。

新規ユーザーの代表的な不満
  1. 量的な不満 (人数、反応、知り合い、面白いユーザーの少なさ)
  2. 操作・概念の難しさ
  3. 機能の不満 (検索、トレンドなど)

特に、1点目のユーザー数の違いによるものが大きく感じます。これはネットワーク効果によるものです (ネットワーク外部性 – Wikipedia)。

ネットワーク効果とは、製品やサービスの価値が、利用者数に依存していることを指します。電話のようにSNSはユーザーがいて成立するサービスなので、ユーザー数が重要です。

そのため、ユーザー数の元々多いTwitterと単純に比較すると、他の全てのSNSが劣って見えてしまいます。

対策

ネットワーク効果があるので、Twitterからの依存を脱却するならば、いきなりTwitterを辞めるのではなく、少しずつ移行することが大事です。

ユーザー目線では、いきなりTwitterをやめるのではなく、最初は分散SNSとTwitterの併用が一つの対策になります。当面はTwitterも使いながら、分散SNSでの知り合いを増やし、慣れていくのがよいでしょう。

具体的には、分散SNS→Twitterの投稿連携が手間がかからない併用方法です。なお、Twitter→分散SNSへの逆方向の投稿連携は、分散SNSのユーザーから忌避されるので注意が必要かもしれません。

Twidereのように、マルチアカウントに対応していてTwitterと分散SNSの投稿を閲覧を同時に行えるクライアントアプリもあります。

こうしたツールを活用した、Twitterと分散SNSの併用が新規ユーザーの定着につながると思います。

あるいは、ユーザー数が相対的に少ないことを理解したうえで、新しい世界だと割り切って、分散SNSの他の面にフォーカスするというマインドが大事だと思います。

結論

Twitterからの新規ユーザーが分散SNSに定着しない理由とその対策の一案を紹介しました。

Twitterと比べるとどうしても分散SNSのユーザー数は見劣りします。SNSはネットワーク効果が重要なサービスなので、ユーザー数がそのままサービスの価値につながります。

ユーザー数以外の面にフォーカスする。あるいは、数を気にするならば、Twitterとの併用による緩やかな移行が有効な対策に思いました。

なお、管理人が支持しているGNU socialにはTwitterBridgeプラグインが標準同梱されており、ユーザー設定からアカウント連携するだけで、分散SNS→Twitterに投稿連携できます。そのほか、Twitter互換APIがあるため、Twitter向けのWebサービスなどが流用できることがあります。

興味があれば、まずはtestアカウントで使用感をお試しいただいて、登録をご検討ください。

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