概要
先日「jpドメインのススメ | GNU social JP」を投稿した際に、当初「jpドメインは取得時に日本の住所が必要であり、そのため日本居住者しか取得できない」という内容を記載しました。しかし、実際には日本の住所を持たない海外在住者・居住者や外国人でもjpドメインを取得可能ですので、そのことを記します。
先日の記事の公開直後に、以下のコメントで海外の人もjpドメインを取得可能と教えてもらいました。
教えてもらったサイトは「JP Domain: ドメイン登録サービス」というサイトで、運営者は「有限会社Takaエンタプライズ」でした。この会社はJPRSの指定事業者一覧 (た行 | 指定事業者 五十音順 一覧 | 指定事業者一覧 | JPドメイン名の登録 | JPRS) にたしかに記載があります。おそらく、こちらの会社が代理人としてjpドメインの取得を代行していると思われます。
しかし、JPRSのFAQや国内のドメイン事業者では、日本国内に住所がないとjpドメインを登録できないことが明記されています。
初耳だったため、jpドメインを管理している株式会社日本レジストリサービス (JPRS) に、jpドメインの海外居住者の取得可否について、「お問い合わせ | JPRS」から確認しました。
回答
2022-08-02 Tueに以下のような回答がありました。
代理人や代行業者を経由しての海外在住者のjpドメイン取得は何も問題がないそうです。
それでは、そもそもjpドメイン取得時の日本住所の必要性はいったい何なのか疑問に思ったので追加で質問しました。
まず、jpドメイン取得時に日本住所が必要というルールの根拠は「汎用JPドメイン名登録等に関する規則 第8条」で規定されています。
この第8条で日本の住所が必要な理由は、同規則第11条の2で、登録内容の不備やJPRSから内容確認時に内容証明郵便を送ることで、本人確認と到達確認を行いますが、この内容証明郵便が日本国内住所でなければ利用できないためとのことでした。
jpドメインという日本を表すドメインであることから、日本人しか登録できないようなガードをかけているのかと思っていました。しかし、実際はそうではなく、問題があったときなどの確認に送付する内容証明郵便が日本国内でしか送付できないため、日本住所が必要だったようです。
結論
JPRSの規則やFAQの他、jpドメインは日本在住者しか取得できないという情報が圧倒的に多く、そうだとばかり思っていました。実際には代行業者などを経由すれば、日本に縁もゆかりもない外国人であったとしてもjpドメインを取得可能ということで驚きました。
短期間であるものの、間違った情報を発信してしまったこと、あまりにも間違った情報がインターネット上に多いことから投稿しました。jpドメインの取得時に日本在住者しか取得できないという表現には注意したいと思います。
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