報道: 元Twitter社員の新SNS T2でのDiscord出身技術者のCTO採用、本人認証の開始、ロゴ刷新

SNS/news
概要

元Twitter社員による新SNS T2 | GNU social JP」で紹介したT2 (t2.social) に続報があったので紹介します。2023-03-31に「Twitter alternative T2 launches new verification program, hires Discord engineering head as CTO | TechCrunch」で続報がありました。

T2 CEOの以下の投稿で紹介記事が紹介されていました。

報道の概要は以下となります。

概要
  1. Discordの元技術シニアディレクターののMichael GreerをCTOとして採用。
  2. 1月に110万USDの資金調達。
  3. コミュニティー単位のユーザー招待
  4. Twitter旧式本人認証済みユーザーとT2の本人認証の開始
  5. ロゴの刷新
内容

1. Discordの元技術シニアディレクターのMichael GreerをCTOとして採用しました。彼はDiscordの前にTapp MediaとThe Onion社でCTOを複数年務めていました。

Gabor Cselle (@gabor) on T2: Another piece of big T2 news: Today we are welcoming @michaelgreer as CTO. He is joining us from Discord where he was a Senior Director of Engineering in charge of the core product. Previously he was the CTO of The Onion. Welcome Mike!

/ T2」で告知されていました。

2. T2の開発はかなり急速に進んでおり、2022年11月の最初のコミットで、2023年1月に110万USDの外部資金調達に成功しました。Twitter代替SNSが勢いを増している中で、T2の最大の差別化要因は共同設立チームです。

共同創業者でCEOのGabor Cselleは、以前Y Combinatorが支援するメールスタートアップのreMailをGoogleに売却し、さらに2個目の会社のネイティブ広告スタートアップのNamo MediaをTwitterに売却した経歴です。また、残りの共同創業者のSarah OhはTwitterの人権アドバイザーで、Facebookのケンブリッジアナリティカに焦点を当てた危機管理チームを含む、豊富な経験の持ち主です。

Twitter社での経験を含む、過去5-10年の経験・教訓を取り込んだ運営が期待できます。SNSのルール作りでは、非常に明確なルールを持っており、人によるレビューとAIの両方で対応することで、T2のスケーリングが可能です。

3. 現状のT2は表面的には一部機能を除外したTwitterクローンに見えます。Ohがいうには、多くのユーザーはSNSで友人や同僚とつながっていたいと考えているので、現在はコミュニティー単位でユーザーを招待してテスト・展開しているようです。

4. 近い将来、T2ではTwitterの旧式の本人認証チェックマーク削除にあわせて、「Get the Checkmark」プログラムの新しい本人認証プロセスを開始します。Twitterの旧式の本人認証済みのユーザーであれば、「T2 – Twitter Legacy Checkmark」のフォーム申請で、T2での本人認証を申請できます。その場合、チェックマークの横に、[Twitter legacy] と表示されます。

Twitterの本人認証に不満なユーザーへの理想的な機会になるとの見込みです。T2自体は現在小さくクローズドテスト中で、ボットの誤認対策で担当者との直接のチャットが本人認証には含まれています。今後、アプリ内IDと自撮り (セルフィ―) 確認を用いて、本人認証プロセスを拡張予定です。こちらはチェックマークの横に、「T2 Authenticated」(T2認証済み) と表示されます。

T2はクローズドβテスト中であるものの5桁 (万単位) のウェイティングリストからゆっくりと招待しており、参加者が招待状を手配できるようにしていっています。広範な招待の前に、さらにいくつかのコミュニティーを招待の予定です。

5. さらに、T2のログを刷新しました (Gabor Cselle (@gabor) on T2: T2 Update: In a few hours we will be updating the logo for T2. The original logo from November came from typing “T2” in a Google font called “Modak.” We’ve been told it looks like a perfume brand. The new logo aims to be a bit more social-network-y. / T2)。

また、サイト停止時に、Twitterのサイト停止時に表示していた「失敗したクジラ」の独自バージョンの、かたつむり画像を導入しました (Gabor Cselle (@gabor) on T2: We’re going to take this site down for maintenance tomorrow or Thursday. I made this “maintenance snail” but then got complaints that this wasn’t the “standard T2 snail” that we got from @mikail. / T2)。

結論

元Twitter社員が設立する新しいSNSのT2 socialの続報でした。

Twitter買収を受けて、分散SNSを含む多くのSNSで動きがあります。Twitterとどう差別化していくかがポイントとなってきます。前回の報道時には、T2の差別化のポイントがあまり見えなかったのですが、共同設立者の豊富な経験が他のSNSとの差別化のコアのようです。

今回の報道のT2の動きを見ていると、ゆっくり確実にテストをこなしながら本格始動の準備をしている感じがあります。私個人は本人認証の重要性をあまり認知できていませんでしたが、本人認証への対応も、Twitter社員でこの機能の重要性を認知しているならではの施策に感じました。

直近「取材: Eugen Rochkoが語る分散SNSの運営と成長 | GNU social JP」で運営、モデレーションのたいへんさの話があり、モデレーションの明確なルールというのも気になりました。

今回の報道を見て、T2は私の当初の予想以上に大規模なSNSになる予感がしています。なお、私自身は前回紹介時にウェイトリストに登録しましたが、まだ招待メールが来ていません。コミュニティーのコホートで実験・分析しているようで、正式公開まで待つしかないかもしれません。引き続き動向に注意します。

コメント

  1. This Article was mentioned on web.gnusocial.jp

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