報道: Kanye Westによる保守系SNS Parlerの買収発表

SNS/Parler

2022-10-17 MonにアメリカのラッパーのKanye Westが保守系SNSのParlerの買収に合意したと、運営元のParlement Technologiesが発表しました。時間が経過して、順番が前後してしまいますが、記録に残すべき報道に感じたので記します (参考: カニエ・ウェスト(イェ)、SNS「Parler」の買収に同意 – ITmedia NEWS)。

概要

Ye, formerly known as Kanye West, to acquire Parler platform」が今回の発表の声明のようです。

Parlerの公式ツイッターアカウントでも告知がありました (Parler)。

今回の件は「Kanye West agrees to buy Parler, company says」が詳しかったです。

プレスリリースで、Westは「保守的な意見が物議を醸すとされる世界で、われわれは自由に自分自身を表現する権利を確保しなければならない」と語っており、 Parlement Technologiesのジョージ・ファーマーCEOは「イェは言論の自由のメディア界に改革をもたらしており、2度とSNSから排除されることを恐れる必要はなくなる。(中略)Parlementは、同氏の目標達成を支援できることを光栄に思う」と語りました。

買収の合意内容は公表されていません。ただし、買収は年内に完了予定とのことです。

経緯

Parlerは2018年のトランプ政権時代にアメリカで始まったSNSです。GETTR (速報: トランプ側近運営のソーシャルメディアGETTRの日本上陸 | GNU social JP) と同じく言論の自由を重視したSNSで保守派から支持されているそうです。ただし、2021-01-06のアメリカ議会議事堂襲撃の連絡ツールとして使われていたとみられていました。これを理由にApple StoreとGoogle Playから公式アプリが削除され、AWSでのホスティングサービスも打ち切られていました。その後、Parler側が管理の改善を行うことで、アプリストアでの配信が再開されたそうです。

2022-10-08に2年ぶりにTwitterで投稿したWestでしたが、イーロン・マスクが「お帰り」と投稿した直後に、「ユダヤ人にデスコン3(安全保障上の脅威を示す軍事用語デフコンをもじった)する」と投稿したところ、これがポリシー違反だと削除され、アカウントが凍結されました。

Twitterアカウントの凍結前に、Instagramのアカウントも凍結されており、これらのペナルティーが今回の買収の動機になったそうです。

その後、2022-10-28 Friのイーロン・マスクTwitter買収直前に、Kanye WestのTwitterアカウント (@kanyewest) の凍結が解除されたことが報じられていました (Elon Musk Reactivates Kanye West’s Twitter Accountツイッター買収イーロン・マスク氏、友人カニエ・ウェストのアカウント復活に関与否定 – ハリウッド : 日刊スポーツ)。

上記投稿にある通り、イーロン・マスクは今回の凍結解除については何も知らなかったようです。

結論

Kanye Westによる保守系SNSのParlerの買収合意の発表でした。月末にイーロン・マスクのTwitter買収があり (速報: Elon MuskによるTwitter社買収完了 | GNU social JP)、SNSの買収についてホットな月でした。

今回は買収合意の発表だけでしたので、もしかしたらTwitterアカウントの凍結解除やイーロン・マスクのTwitter買収を受けて、買収が撤回されるかもしれません。

今回の件とは直接関係ありませんが、今月の買収劇を受けて、主要なマイクロブログ型SNSとその所有者の一覧があったので掲載しておきます。

Alex Gleason (alex@gleasonator.com)’s status on Saturday, 22-Oct-2022 14:05:10 JSTAlex GleasonAlex Gleason
This screenshot belongs in a Fediverse pitch deck.

SNSの買収により、インターネット上での言論の自由や、社会の政治的対立の行方を見守っていきます。

コメント

  1. This Article was mentioned on web.gnusocial.jp

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